保険の転換って聞いたことがありますか?

以前に加入した生命保険会社の営業職員から、ほとんど連絡がなかったのに、
突然電話で話があるので訪問しますなどと言ってきたら、その多くは保険の転換契約の誘いです。

保険の転換とは、同じ保険会社で加入中の保険を解約し、新しい保険に契約し直すことです。

連絡が来るタイミングは保険契約の更新前が多く、保険会社の営業は保険の転換を提案するときに、
「こちらの保険に切り替えれば、保障額は大きくなるのに保険料は今と変わりません」や
「万が一の保障だけでなく同時に貯金もできる保険ができました」など、
保険契約の転換をすることにより契約者が大きく得をするかのような話が多いです。

保険契約の転換の問題点

■下取り機能

保険の転換は、既契約保険を解約し、その解約返戻金(今まで貯まった保険の積立部分=契約者の資産)を、
新しく契約する保険の特約保険料の一部に当てることができるので、その分新しく契約した保険の保険料が安くなります。

しかし、解約したときに必ず受け取れる解約返戻金を、新たな保険の特約の原資にするため、
今後の保険金として支払われるかわからないのです。

保険料がほとんど変わらずに保障額や保障の範囲が大きくなるなどの提案の場合は、
ほとんど下取り機能を使い、保険契約の転換をすることになります。

保険料が安くなるもしくは、ほんの少し追加すれば、保障の範囲がほろがる、保障期間が延びるからと簡単に契約してしまうと、
本来受け取れる金額より少なくなることがあります。

そのことを本当に理解して転換に同意して契約していないのではないでしょうか。
疑問に思うことなどあれば理解できるまで保険会社の営業に質問し、納得できたら契約しましょう。

■予定利率の引き下げ

保険会社は、将来の保険金支払いのために、保険料の一部を運用しながら積み立ています。
この運用によって得られる収益を見越して、その分だけ保険料をあらかじめ割り引いています。
この保険料を計算するときに使用する割引率を予定利率といい、予定利率が高ければ高いほど保険料は安くなります。
現在の保険会社各社の予定利率は1.5~2.0%ですが、バブル期の1990年前後に契約した、
保険期間が20年以上の保険の予定利率は5%を超えています。

保険会社は契約時に決められた予定利率を途中で変更することはできませんので(法律上は可能になりました)、
予定利率が高かった頃に契約した保険は逆ざや(実際の運用成績が予定利率を下回ること)になっています。

保険は長期間にわたる商品なので、保険会社は損を出し続ける契約を長期間大量に抱えていることになるのです。
それを解消するためにおこなわれるのが、保険の転換セールスと言えます。
保険契約者側から見ると、転換契約によって予定利率が下がることは損となります。
(同じ保険内容でも保険料が今より高くなる)

転換を勧める保険プランの保険料が現行保険と比べて高くない場合は、先に説明した保険の下取りをしているか、
将来の更新後に大幅にアップするか、今まで付いていた特約が消えているなどの場合がほとんどなのです。